インフレによる利下げ後退、雇用減少による利下げ期待、どちらも買い要素。13:05

 本日も米政府機関閉鎖解除期待で、金融商品全般リスクオンの動きとなりました。

ただし、実際に政府機関閉鎖が解除されると、今まで停止していた米経済指標が続々と公表され、相場は一喜一憂の動きになりそうです。しかも、利下げに前向きな分、利下げ後退の材料には敏感な動きを見せるように思います。(インフレ圧力や雇用堅調に敏感になるか)

〈昨日の要人発言〉

 米セントルイス連銀ムサレム総裁は、米経済が来年の早い時期に力強く回復する見通しを示し、追加利下げには慎重な対応が必要との認識を強調しました。(FOMCメンバー、タカ派)

ミランFRB理事は、労働市場の軟化とインフレ率の低下を踏まえ、12月FOMCで0.5%の利下げを行うべきと述べました。(完全にハト派)

いずれにせよ、現時点で誰が何を言おうが、重要なのは米政府機関が通常に戻り、インフレ指標の内容が重要に思えます。

※私が指摘しないとしても、大阪金と大阪白金の限月乗り換え、今月中旬のファンド45日ルールは継続しています。

【大阪金】

 大阪金は、ズバ抜けて堅調な動きをしています。正直、10月米政府機関閉鎖により金現物価格が上昇し、政府機関閉鎖解除期待で再度金現物価格が上昇していることを考えると、何が下落要因になったのか、なるのかイメージできません。

金の場合は、売りを一切考えていない理由は、このような動きをするからです。

 現在の金は、①利下げ期待で上昇②インフレにより利下げ後退で上昇といった動きになっております。ただし、この反発は、高値から11%下落したためであり、金現物価格4200ドル、大阪金価格21000円までは反発しても不思議ではありません。

ただし、前日高値を上回って終えていることと、テクニカルが好転していることから、その価格があるかは判断できませんが、新規買いをする場合は本日安値20524円を意識して判断するのが良いでしょう。

【大阪白金】

 大阪白金も堅調な動きをしています。金価格が大幅上昇していることと、やはり米国政府機関閉鎖解除が売りを抑制していると思われます。

ただし、①内外で先物証拠金がアップしていること②日本取引所グループが純プラチナETFに対し注意喚起したこと③中国が今月から付加価値税を導入したことなどは、プラチナ価格の上値とボラティリティを抑制させる要因と考えます。

しかし、インフレが相場を下げさせない要因でもあります。市場は、米国の利下げが、あと2回(0.5%)見通しとなっていることや、日銀による年内利上げの確率が低いため、どうしても買い方有利の展開になっているのでしょう。

 今年、トランプ氏が大統領に就任してから幅広い分野から相場を意識する必要が出てきたため、一概に言い切ることはできませんが、今の相場は景気が上向きによるインフレではないため、どうしてもモノの価格の評価は重要と考えます。と言いますのも、今月から付加価値税を導入した中国実需筋は、ほとんど買っていません。当然、先月まで1550ドルで購入できたプラチナが、今月からは1750ドル以上で買うことになり、必要としない量に関しては買いを見送っているように思います。

そのように考えると、おそらく11月以降の中国プラチナ輸入量は大幅減少する可能性があり、これが今の相場にどのように影響するか確認する必要があります。

インフレ以外は、買う要素がないため、もうしばらく短期トレード中心か、若しくは様子見とします。

日経225のコメントは、お休みいたします。

 

当サイトは、商品先物取引に関して、私共の個人的な相場観を書いております。数字や予測値も個人的な見解です。本ブログの内容は、私共が信頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成しておりますが、その正確性・安全性を保護するものではありません。売買は必ず、ご自身の判断で行ってください。

その他の貴金属銘柄記事