注目すべきはFOMC。18:38

 ミランFRB理事を筆頭に、11月24日にウォラーFRB理事、11月25日ディリー米サンフランシスコ連銀総裁(投票権を待たない中立派)がハト派発言をしたことで、12月0.25%利下げ確率が35%台から一気に80%台まで上昇し、市場に安心感をもたらしました。現在は、87.2%です。

 一方昨日、植田日銀総裁が12月の利上げに対し、含みを持たせた発言をしたことで、12月0.25%利上げ確率は82%まで上昇しました。

つまり、ここにきてFRB0.25%利下げ、日銀0.25%利上げ観測が8割を上回りましたが、ドル円は154.66円までしか下落しなかったことが、ドル円の底堅さを感じます。いずれにしても、日本時間でFOMC11日午前4時、日銀会合19日昼頃までは大きく動きにくいように思えます。

【大阪金】

 大阪金は、堅調な動きを見せていると思います。先日から述べていますが、FRBによる0.25%利下げ期待が、金相場をサポートしていると考えます。

しかも、先日述べたように、ステーブルコインの発行最大手テザー社が7~9月期に24トンも金を購入したことで、中央銀行以外にも大量に現物買いプレーヤーが出現したことも、金相場を堅調にさせている要因と考えます。

それに加え、米金融大手ゴールド・マンサックスは2026年末まで金価格は1オンス=4900ドルまで上昇すると予想しており、スイス金融大手UBSは政治的・金融市場リスクが大幅に高まれば金価格は1オンス=4700ドルまで上昇すると予想しております。つまり、こういった予想が高まっているため、仮に金価格が下がったとしても買うプレーヤーは少なくないと考えるべきでしょう。

 ただし、ボラティリティが高まっているため、有るかもしれない下値を意識しながら、買い場を探すのが良いでしょう。既に買っている方は、全て利益確定するのではなく、FOMC前まで堅調に推移した場合は3分の1から半分程度買い玉を利食いするのも良いでしょう。

〈少し気になっていること〉

 11月28日NY金市場で、前日比52.6ドル上昇したにもかかわらず、取組高は前日比12119枚減の419484枚まで減少しておりました。

【大阪白金】

 大阪白金は、上値の重い展開となりました。本日、会員サイトで7700円台からは短期売られすぎとし、ロスカットを7650円以下にしたうえで、買い場探しを提案しました。おそらく、買い拾った方は15時半ごろにロスカットが成立したと思われます。

 本日は、上値が重過ぎました。本日も、ここ3日間と同様に中国市場がオープンしてからも買われましたが、11時以降から一変して上値が重くなりました。おそらく、昨日も指摘したように、NYプラチナ(先物市場)とプラチナスポット(現物価格)との差が急激に縮小したからと考えます。15ドル拡大した価格差が、本日16時ごろには5ドルまで縮小しました。

〈今の旬は、中国白金先物市場〉

 昨日もお伝えしたように、11月27日に中国初白金先物取引スタートしたことで、先物市場中心に買い進まれたと考えます。しかし、本日中国の白金先物価格が11.65~14.10元(257円~311円)安くなったことで、NYプラチナ価格と現物価格の差が5ドルまで縮小したと考えます。ただし、現在は、再び10ドルまで拡大しています。

つまり、今の相場は先物市場がけん引しているということであり、先物市場が買われたところは強気せず、先物市場と現物市場の価格差が縮小したところで、買いを狙うのが良いでしょう。

 

 おそらく、本日は中国市場で利益確定売りにより下落したと思われますが、再び明日以降買い拾われるか注目したいと思います。ちなみに、中国現物市場では、中国実需筋の買いはほとんど見られません。

【日経225】

 日経225は、本日49000円半ばまで反発したことで、中立のスタンスを維持したように思います。以前から私は50000円を軸に、48000円~52000円の大幅レンジを予想し、11月25日に48025円まで下落したこともあり、その後は48000円~50000円レンジを予想しました。しかし、11月27日に50350円まで反発したことで、今では49000円~51000円レンジをイメージしております。

そのイメージの中で、昨日の会員サイトでは49100円以下は買い拾いを提案しました。買えた方、買えなかった方もいたと思いますが、ここのトレードは試し買いです。必ずロスカットを設定してください。仮に買えた方は、49060円以下でロスカットするのが良いでしょう。

 昨日の日経225下落は、やはり植田日銀総裁発言により、12月利上げの可能性が高まったことで、銀行株等に投資資金が流入したため、上値の重い展開になったと考えます。

ただし、現時点でテクニカルはまだ中立です。しかも、12月0.25%利上げ確率が82%まで上昇したにもかかわらず、49000円を維持しております。ここのところは評価すべき点のように思います。しかし、49000円を維持できない場合は、下値を模索する可能性があるため、リスクを最小限にしてトレードしていきましょう。

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