東京金は、引き続き売りで対処していこうと思いますが、下がるとしてはもうしばらく時間がかかるかもしれません。と言いますのも、7月20日のECB理事会で、ドラギ総裁がハト派な発言をしたにもかかわらず、ユーロが上昇し、ドルがその反面売られております。そのため、ドル安の影響からNY金が下がらなくなっております。明暗が二つに分かれており、欧州経済が上向きになっているため、来年のテーパリングは確実視されており、一方、米国ではトランプ大統領の政策に不安感があるため、バランスシート縮小・今後の利上げ不透明性があることから、ユーロ高・ドル安となっております。それが続く限り、NY金は下振れ多としましても、大きな急落には結びつかないと考えております。
しかし、私は売りしか考えておりません。主な世界長期国債の利回りは、日本は0%台、ドイツで0.5%、フランス0.7%、イタリアで2.0%、米国は2.2%と、他国に比べますと利回りが高いことが理解できます。そうしますと、米国10年物国債に資金が動きやすく、そのため利回りが上昇できない要因になっていると考えます。よって、もうしばらくは膠着状態が続くと考えているため、戻りでは東京金の売りを考えていきますが、突っ込みは様子見ていきます。
とは言いましても、NY金の上値が重くなっているのも確かです。先週一週間で米国金ETF保有残高は、12トン以上減少しております。前々から言う通り、資金が金から流出しているのが理解できます。上記のチャートは、NY金とドルインデックスを重ね合したものになります。ご覧のとおり、ドルインデックスは下げ続けておりますが、NY金は高値更新しておりません。資金流出のせいなのか分かりませんが、ドルが戻りだすようならば、NY金も梯子外され、下げ続けると考えます。
もうしばらく、このまま売りポジションで静観していこうと思います。
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