27日のパウエル新FRB議長の議会証言は、予想以上にタカ派の反応を示しました。経済の過熱リスクと、成長を軌道上に保つことのバランスをとることを確約し、減税や政府支出などによる追加的な刺激が存在しているものの、FRBは段階的な利上げを実施する方針を堅持すると表明しました。そのため、 貴金属はNY市場で売られることとなりました。基本大きな下落はないと考えましたが、ドル高がファンドの手仕舞い売りを誘発したようです。考え方としましては、やはり、来月のFOMCまでは、NY金の上値は重いと考えております。ファンドの新規買いが入り難く、むしろ、新規売りが出やすい環境であると考えております。つまり、再び戻ったところは、売りで対処するのが良いでしょう。しかし、ここからの安値は弱気したくないところ。
東京白金は、昨日のパウエル新FRB議長の発言を受けて、再び1000ドルを割り込みました。22日のコメントでは、大きな下落はないとしましても、南ア・ランド高でも上がりにくくなっているため、売りが有利とお伝えしました。ただし、3300円台を弱気するつもりはありませんが、やはり戻り売りで考えるのが良いと思います。と言いますのは、南アのズマ大統領が14日に辞任し、ラマポーサ政権が発足しました。同氏には、党内融和を図ると期待されておりますが、副大統領にマブザ氏(ズマ前大統領の側近)を入閣させたことにより、弱い政権と見られている一面もあるようです。よって、いつまで南ア・ランドが堅調に推移するかわかりませんが、少なくとも上がりにくいと考えております。よって、東京白金の〇〇〇〇円どころ、NY白金の1000ドル以上は売り狙いで考えるのが良いでしょう。
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