FOMC開催、市場の関心度はいつもよりも大きい。
今回、様々な思惑が広がっているように思います。11月28日にFRBパウエル議長の「現在の金利は、中立水準の推定レンジをわずかに下回る」と発言したことで、市場は米利上げ終了間近との見方が大半となり、ハト派的な相場の動きとなりました。その一方で、米トランプ大統領、ナバロNTC委員長などが利上げに否定しており、FRBの手腕が問われるところです。
9月のFOMCで、2019年の利上げ回数を3回と前回の内容を維持しました。しかし、今ではゼロ~2回に予想が分かれております。米中の経済指標が鈍化している中、果たして来年何回利上げをしてくるのでしょうか?仮に2回ならば、既に市場はハト派的な雰囲気になっていることから、タカ派と受け止められる可能性があります。それを、市場が経済が堅調だからと評価するのか、若しくは、米2年物国債利回りが上昇し、10年物国債利回りとの差が縮小することで、市場がリセッション入りを更に意識するか、結果と動向を見守りたいところです。
今現在、NYダウは世界経済の落ち込みを意識して下落しております。NYダウにしてみますと、来年何回の利上げというよりは、今回利上げを見送った方がポジティブサプライズになることでしょう。ただし、18~19日のFOMCで利上げが確実視して下げているNYダウだけに、利上げをした場合でも材料出尽くしで、売り叩いた分反発も考えられます。
それに対し、東京白金はどうでしょう。来年世界生産量が今年よりも10%下回るとの予想をWPIC(ワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシル)が出してきたことから、来年以降は堅調に推移すると予想しております。(NY白金700ドル台は買われやすい)その前に、今現在、世界経済鈍化やFOMC利上げが圧迫要因とされているならば、NYダウと同じように、FOMCの結果が出た方が上がりやすいと考えております。
一方、東京金ですが、難しい局面です。3年間はFOMC後に上昇しております。しかし、今回は過去3回とは異なり、FOMC前にハト派的な内容を市場が意識しております。しかしながら、値位置が1200ドル半ばであるため、下落の伸びしろは限定的のように思います。私の予想では、来年ゼロから1回の利上げならば更にハト派が意識され、NY金は買い進まれることが予想されます。2回の利上げならば一旦は売られるものの、買い場探しをした方が良いと考えております。
いずれにしましても、FOMCの結果が出た後の相場動向を確認していきます。
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