東京金は、2月27日から戻り売り相場に転換しました。しかも、3月4日に大陰線を演じたことで、上値の重い時間帯が続くと考えております。
振り返りますと、1月25日に1月30日のFOMCでハト派期待が強まり、一気に1300ドルを買いきることに成功しました。その30日FOMCでは、利上げ継続の可能性を示唆することをやめたため市場は驚き、更にNY金は買い進まれることとなりました。2月20日のFOMC議事録では、当面の追加利上げを棚上げし、忍耐強く情勢を見定めるとし、保有資産圧縮については早期に切り上げるとの内容だったことで、市場は金融引き締め姿勢後退との見方から、NY金は1350ドル手前まで買い進まれました。因みに、この時点で市場は、年内の利上げを2回からゼロの可能性が出てきたと予想し、この価格が、今現在の高値となっております。
ここ最近下落したのは、米中通商協議が無事に合意されるとの見方が広がったため、NY金は1300ドルを下回ったようです。心理的な節目、ファンドが買い上げた1300ドルをあっさり下回ったことから、ファンドの売りが出やすくなったと考えております。今月20日にFOMCがあります。再びFRBパウエル議長の発言により、1300ドルを回復する可能性も十分にあります。もしくは、今月末には米中通商協議が控えております。もし、合意に至らなかった場合は、ここ最近下落した分、買われやすくなるかもしれません。
昨日、ゴールドマンサックスは、金の見通しを引き上げてきました。引き上げた理由は、やはり地政学リスクによるものです。しかも、世界中央銀行の金購入も要因と考えているようにも思います。
いずれにしましても、短期的には売りで臨みますが、中長期で見ますと、まだまだ上値があると予想しております。
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