昨日のNYプラチナは、一時960ドル割れまで下落しました。以前にもお伝えしましたが、東南アジアでのデルタ株感染拡大により、中国の新車自動車販売が減少傾向にあることに加え、トヨタ自動車も9月に世界生産を減少すると発表したことから、内外とも白金は大幅安となりました。
本日のアジア時間で大証白金がプラス圏まで浮上したのは、恐らく値ごろ感からの実需買いが入ったように思えます。ここ2日間、中国の実需買いは目立たず、その影響から本日買いが入ったように思います。しかし、昨日も指摘したように、今は、ファンド主導の動きとなており、NYプラチナ1000ドル越え、1020ドル越えにならないと、ファンドの活発的な買戻しは行われないと予想。底打ちの判断は、もう少し相場動向を見極めた方が良さそうです。私は、前々からプラチナのファンダメンタルズは、強気とお伝えしてきました。今回のデルタ株感染拡大で、触媒需要の落ち込みを懸念することはあっても、生産減少の可能性も出てきているため、需給が180度転換するとは思えません。そのため、NYプラチナの1000ドル以下は長く続かないと予想しております。
大証金は、デルタ株感染リスクから底堅く推移しております。今は、世界的に株安の影響から金が買い拾われていますが、価格が上昇すると利益確定売りも出やすいと予想しております。しかも、先日のFOMC議事録で、年内テーパリングを市場へ意識させたこともあり、26日のFRBパウエル議長の講演に市場は関心を持っていると思われます。そこで、デルタ株感染拡大懸念によりテーパリングの議論は時期尚早といったハト派発言が出ますと、金相場の下値は限定的、NYゴールド1800ドル~1850ドルの相場がイメージできます。それまでは、まだ上昇し続ける相場ではないでしょう。
本日も金と白金のコメントを致しました。もっと詳しく知りたい方、それ以外の商品市況を知りたい方は、080-4653‐1005までご連絡ください。