材料ではなく、動向に注目。18:20

 【大証金】

 大証金は、引き続き7400円は強気せずに、〇〇狙いとします。しかし、昨日もコメントしたように1週間から10日間は下げ渋りを見せると予想しており、安値を弱気するのは避けたいと思います。

 私が、このようなコメントを出しているのには、①NYゴールドの玉整理が進んでいないこと②NYゴールドETFが増加していることが理由になります。①は、下落要因です。以前にもコメントしましたが、相場が上昇している間は、1の力で上昇し続けることは可能です。ただし、高値から下落した相場の場合は、次に高値更新させるためには、10以上の力が必要と考えております。しかも、投資家が買いやすい値段になり10の力を出したとしても、何らかの要因で金相場が売れた場合、売りが売りを呼ぶことも考えられます。②は下値サポート要因になります。ETFの保有残が増加しているため、1900ドル台でサポートしているのも事実です。そのことを踏まえると、当面逆張りスタンスが良いと判断しております。

【大証白金】

 大証白金は、3870円まで上昇してきました。昨日は、大証白金が下げたとしても3800円を少し割り込んだところと予想しましたが、3803円で下げ止まりを見せました。近日中に3900円を回復することができれば、売り圧力が弱回ると見ております。

 本日は、NYプラチナの取組みについてご説明したいと思います。

 3月8日の取組みは72,496枚でした。この日が高値になります。そこから15日981ドルまで下落し、翌16日の取組みは64,584枚。つまり、高値から現在までで7912枚取組みが減少したことになります。16日までの取組みしか分かりませんが、買い方ファンドの手じまい売り・玉整理が進んだことになります。今回のNYプラチナの上昇スタートは3月1日約1045ドル、取組み65,383枚です。その水準から買い上げた分は、すべて吐き出したことになります。私の経験則でモノを言いますと、もう少しNYプラチナの取組みが減少しても不思議ではありません。むしろ、減少した方が良いのです。そのファンドの手じまい売りが一巡すれば、再び1050ドルを上回ってくると予想します。

【日経225】

 日経225は、もう一段高があるかもしれません。大手投資会社A社は、オプションポジションで27500円コール売りを大量に入れております。つまり、現時点では、これ以上の上値は見ていないということになります。ここ数日間で、チャートが好転したことにより、売り叩きにくくなっているのも事実です。詳しいトレードは、会員サイトで掲載します。

【私が思うこと】

 ほとんどの投資家が知ってる材料は、材料ではありません。材料に振り回されてはいけません。材料を逸早く察知して、ポジションを取るのはファンドです。海外投資家です。そのファンドの動向を探った方が、相場を理解することが出来ます。材料とファンダメンタルズは異なります。(材料によってファンダメンタルズが変化することはあります)

 例えば、16日に利払い期限を迎えたロシアのドル建て国債を巡り、利払いができずにデフォルトになるのではと、市場がかなり警戒していました。ただし、17日にロシア財務省は、2本の利払い(1億1700万ドル)に向け、送金を行ったと発表しております。

本日の日経平均株価上昇は、そういった安心感も含まれ、売り方のショートカバーが入ったものと理解しております。

 大手格付け会社は、既にロシア国債をC(デフォルトに近い状態)に引き下げていました。(ちなみに、アルゼンチン国債より格付けは下です)このことは、会員サイトにも掲載しました。ちなみに、8日格付け会社フィッチは、同国国債格付けをBからCへ6段階引き下げております。NYダウが安値を付けたのは、この日です。つまり、8日に株式市場が安値を付けたことにより、ロシア国債デフォルト懸念の材料は、半分以上織り込まれたことになります。

ですから、材料に振り回されると、デフォルト懸念で日経225の安値を売り叩くことになります。

その材料を市場がどのように認識しているかは、メディアの記事を見れば分かります。

 今回のFOMCもそうです。終始タカ派な内容でしたが、すでにパウエルFRB議長は0.25%利上げを毎回行うことに対し否定していなかったことから、2022年7回利上げは2月時点で織り込まれていたということになります。

当然、慎重になる必要はありますが、一番大事なことは隠れているニュースです。誰も意識していないニュースこそが、ネガティブサプライズで相場が売り叩かれる要因になります。つまり、「悲観の裏に楽観あり、楽観の裏に悲観あり」「人の行く裏に道あり花の山」です。なかなか分かっていても難しいことですが・・・。

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