昨日は、ニューヨーク連銀総裁(FOMCメンバー)が「引き締め的な金融政策については来年末まで続く」「利下げに転じるには、しばらく掛かる」と述べ、リッチモンド連銀総裁(FOMCメンバーではない)は「インフレを2%に戻すために、あらゆる手段を講じる」と述べたことから、市場は利上げに対する警戒感が出たようです。しかも、今は経済指標が良いと、利上げの可能性が高まりやすくなっております。
一方、欧州ではナーゲル独連銀総裁が「景気後退の恐れから利上げを遅らせるべきではないと」述べ、ミュラー・エストニア中銀総裁は「ECBは9月理事会で0.75%の利上げについて議論すべき」と述べております。
欧米ともに、0.75%利上げする可能性が高まったようです。ちなみに、ECB理事会は9月8日、FOMCは9月20日~21日の予定です。
繰り返しの話になりますが、①インフレを抑制するために強力な利上げが必要②そのためには企業や家計に痛みを伴っても仕方がない(景気後退懸念)がポイントです。つまり、利上げ=景気後退懸念になる可能性が高いということです。
私自身は、すぐに景気後退に陥るとは思えませんが、私がどう思うかではなく、市場がどう判断するかになります。
本日は、相場見通しを簡単に述べ、そのあとにマーケットの分析・ヒントをお伝えしようと思います。ご存じの方は、そのままスルーしてください。
<相場見通し>
大証金ですが、昨日指摘したように、本日は軟調相場となっております。このことからも、再三述べている通り狭いレンジでの取引が有効と考えております。価格については、会員サイトで述べております。
大証白金は、やはり下落してきました。白金の一番のネックは、景気後退懸念です。次にドル高だと私は考えております。昨日もお伝えしましたが、景気減速懸念ということは、需要が減少することを示し、マーケットの環境が悪化している場合は、悪い方へ評価されやすいと思います。テクニカルが売りになっている以上、強気する場合は、余程売り叩かれない限りは控えた方が良いでしょう。(次のマーケット分析・ヒントでご説明します。)
日経225は、やはり本日下落しました。昨日の会員サイトの価格帯は、僅かに及ばず、売り損ねてしまいました。しかし、28000円を維持していることから、まだ弱気している人が多いと判断しています。中期的には買いですが、今はマーケットが不安定であるため、売りも意識しておく必要があります。
<マーケットの基本分析・ポイント>
相場に期待するのは良いことだと思いますが、期待しすぎて相場の流れを見失うと、大変なことになります。相場は、そうならないだろうと思っていた方に動きます。マーケットの動きを理解する必要があります。これは基本中の基本です。
まずは、このチャートをご覧ください。大証白金の日足に、移動平均線を重ね合わせたものになります。移動平均線が下向きとなっている場合、相場の流れは下落基調ということです。5日移動平均線(以降5日線と述べます)に沿って下落している場合は、5日間の売り玉の値洗いがプラスを意味します。つまり、売っている方と、買っている方の値洗いを示すものと考えた方が良いでしょう。そのように理解すると、5日線や10日線、25日線よりも乖離した場合は、何が起きるか想像してみてください。
買っている方は手じまい売り(投げ売り)、売っている方は利食いといったポジション移動が行われます。しかし、それぞれの移動平均線の価格差が拡大しますと、10日線や25日線まで戻すのがやっとでしょう。今まで売れなかった方が、そういった価格帯で待ち伏せしていることになります。
買いの目が見えてくるのは、その3本の移動平均線が縮小してきたときです。ようやく、売りに対して利益が出にくくなってきた相場と判断することができます。そのように移動平均線を見れば、ほかの余計な指標を見なくても、利益を追求することができます。知識がある=儲かるではありません。いかに、マーケットの動きに対応することができるかです。
是非、ご参考にしてみてください。これは、以前、私が投資セミナーで説明した一部になります。
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