米中貿易摩擦や、米作付推定面積増加予想で、今週は上値の重い展開。

 EUが、米国製二輪車への追加輸入関税をかけたことから、米オートバイメーカーが輸入関税を避けるため米国外に生産拠点を移すことや、米トランプ大統領が中国資本による対米投資や米ハイテク製品の中国への輸出に対し、制限を検討していることなど、米中以外にも貿易摩擦が拡大、悪循環に向かっているように思います。そうした中、商品市場以外にも、株式市場から資金が流出しており、上値が重い展開となっております。この状況がいつまで続くのでしょうか!?

 ただし、先週末に中国人民銀行が、同国中小企業を保護するために、預金準備率を0.5%引き下げることを決定、7月5日から実施する予定となっております。マーケットは、米トランプ大統領が、次は何をしてくるか警戒しているように思います。備えあれば憂いなしといったところでしょうか。この警戒心があれば、大きなサプライズにはなりにくいと考えています。

 ただし、貿易戦争が市場のマインドを弱め、金融商品は上がりにくくなっているのは事実です。

 今週末には、米農務省から米トウモロコシ作付推定面積と米国産トウモロコシ四半期在庫が発表されます。トウモロコシにとっては、ビックイベントになります。作付時期(4~5月)にコーン価格は4ドルを上回っており、シカゴ大豆との比価が2.4~2.5と縮小していたことから、大豆よりもコーンが割高であり、実際米農家は8800万エーカー以上に作付面積を増加させたか注目しています。

 その一方で、シカゴコーンにおけるファンドのポジションに変化が出始めていると考えております。先週末、シカゴコーンの取組が減少し、価格が下げていたため、恐らく買い方ファンドが減玉させ、売り方ファンドを増加させたように思えます。そう考えますと、今週末の発表までは売られやすいものの、発表後は高温乾燥や材料出尽くし感から、反発も予想されます。その2~3手反発した場面では、再度売り直しをしていきたいと思っております。

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