東京トウモロコシは、ファンドが強気しすぎています。

 昨日から米農務省農業観測会議が、2日間の日程でスタートしました。まず、1日目は作付面積の予想を出してきました。昨年度は9020万エーカーでしたが、20万エーカーの下方修正で、9000万エーカーの予想を出し、しかも、ドル安の影響から需要が堅調に推移、コーン価格を前年比3%引き上げ、3.4ドルとしてきました。大体10セントの引き上げとなりました。

キャプチャ

さて、東京トウモロコシですが、正直ここまで上昇するとは思いませんでした。これだけ供給過剰の中で、ドル安により需要増が期待され、相場をけん引するとは予想しておりませんでした。しかし、トウモロコシは、1年生植物であり、必ずトウモロコシは毎年生産されます。しかも、今は非遺伝子組み換えを行っているため、不作になることは、あまり考えられません。どこまでドル安で、需要が増加するかはわかりませんが、既にシカゴ市場のファンド買い越ポジションは13万枚を上回り(2月13日時点)、その後も更に買い増ししている可能性は否定できません。ただし、今回の米農務省が予想した2018年度の作付面積9000万エーカーは、決して強材料にはならないと考えております。仮に単収175Buならば、大体144億Buが生産高となり、仮に需要面で2億Bu増加(約540万トン増加)したとしましても、19億Buの期末在庫は確保できる計算になります。その数字は、2016年1月最終生産高を上回る数字であり、その時の価格は3.7~3.8ドルで推移しておりました。今の価格とほぼ同じ価格になります。

 上記のチャートは、東京トウモロコシの日足チャートに、一目均衡表を重ね合わせたものになります。一目均衡表は、トレンドを確認していただきたいのですが、それ以外に昨年7月の天候相場で上昇した23400円(7/11)の高値に迫る動きとなっております。正直、この価格を上回るとは思えません。天候相場は常に理想の価格を付け、この時期はと言いますと、降雨の影響から作付が遅れ、作柄悪化懸念も出たことから、シカゴ市場で大幅上昇を演じましたが、それでも東京トウモロコシは23400円までしか上昇できませんでした。(因みに、昨年7月高値時点のファンドの買い越ポジションは、5万枚以下でした)これが、在庫率15%以上の重みでしょう。そう言ったことを考慮しますと、来月から4月あたりまでに一旦安値を付けて、天候相場へ突入が、私の中での理想であるため、引き続き売りで対処していきたいと思います。

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