いよいよ、本日(日本時間11日午前1時)米農務省から需給報告があります。本来ならば、材料視されない4月の需給報告ですが、今回は注目していきたいと思います。注目したいのは期末在庫です。先月末発表された四半期在庫の数字が予想を上回ったことで、今回発表の2017-18年度の期末在庫がどのように変化してくるか注目したいと思います。
3月29日に米農務省は、四半期在庫を88億8800万Buと発表しました。市場予想の87億1300万Buを1億7500万Bu上回りました。この数字は、3月1日時点の四半期在庫であり、この在庫が今年8月末には2017-18年度の期末在庫になるわけです。そう考えますと、3月8日の需給報告の期末在庫21億2700万Buより上方修正される可能性があると思います。1億7500万Buの上方修正のうち、どれだけ上方修正されるか注目したいと思います。
この数字(2017-18年度の期末在庫)がどう相場に影響してくるかですが、この数字は、つまり、5月の需給報告の2018-19年度の期初在庫になります。3月末に同じく作付意向面積が発表され、8802万6000万エーカーと前年に比べ217万4000万エーカー下方修正されたことになります。単収が170Buならば前年度比3億70000万Bu下方修正される可能性があることになります。仮に期初在庫が1億5000万Buほど増加するならば、作付意向面積分の下方修正が緩和され、相場の上値が重くなることでしょう。
しかも、アルゼンチンの生産高が落ち込むとの強材料が取り沙汰されましたが、前月にの生産高3900万トンから3600万トンと300万トンの下方修正であり、品質は違えど、インドは前月比215万トン増加見通しとなっていることから、世界の生産高が減少しているわけではありません。2月から3月はほとんど変わっておりません。ましてや、米コーンベルト地域での気温低下・降雪の影響から、作付け遅れが懸念されましたが、まだ作付けが始まったばかり(8日時点で作付進捗率2%)であり、12日から天候回復、しかも、土壌水分は潤沢であるため、今後降雨不足は強材料になりにくいと考えております。
よって、ここは粘り強く売りで対処していきたいと思います。
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