ブラジル農業顧問アグロコンサルトは、同国の2018年サフリーニャコーン生産見通し5700万トンと、300万トン引き下げてきました。4月から5月初めにかけて続いた干ばつによる影響を指摘。干ばつ自体はここにきてやや和らいでいますが、同社幹部はすでに被害が出ていることを指摘。また、マットグロッソ州やマットグロッソドスル州、パラナ州、ゴイアス州といった生産地の調査次第でさらなる下方修正の可能性も示唆しました。最新予測は前年比にして1000万トンの減少になるとのこと。因みに、サフリーニャコーンは、ブラジル産コーンの3分の2を占めております。1000万トンと3億9368万Buはイコールになります。
5月10日に発表されました世界需給見通しを見ますと、2017年度産のブラジル産コーンは8700万トンと、前月見通しの9200万トンから既に500万トン下方修正されております。因みに、同日に発表されましたブラジル農務省の生産高は、8920万トンでした。2018年度産は、9600万トン。上記の2018年生産見通しならば、ブラジル産コーンは8550万トンと予想していることになります。つまり、米国産トウモロコシが、仮に6月12日の需給報告で2億Bu上方修正しますと、世界需給は緩和することになります。なぜならば、先月のブラジル農務省の需給報告で上方修正されたからです。
これは、あくまでも私の意見ですが、予想は予想であり、たいていその通りには行かず、既に予想が出た時点で、価格が材料を織り込むことから、ビックイベントで材料が出たらお終いの動きになりやすい。(材料出尽くし感)
※ ブラジルは、とうもろこしを年2回収穫することが可能であり、ファーストクロップの作付けは10月から11月にかけて行われ、翌年の3月から4月にかけて収穫されます。(ただし、ブラジル北部では 12 月から 1月にかけて作付され、5月から6月に収穫されます)。一方、 セカ ンドクロップは 2月に作付けが行われ、6月から7月にかけて収穫されます。
その価格が材料を織り込んだのが、上記のグラフになります。ファンドの買いが未だに維持しております。これは、南米の生産減少、米国の作付遅れによる単収低下の材料をファンドが買い切ったように思います。米国の作付遅れの強材料は払しょくされ、12日の米農務省の需給報告でブラジルの生産高が、あまり減少しなかった場合は、一気にファンド売りが出てくるのかもしれません。
売り方針継続していきます。
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