本日、米農務省から新穀(2019年度)の需給報告があります。ここ数日間産地では、雨がちな天候が続いたため、今週発表されました作付け進捗率23%と、前年の36%よりも遅れました。その影響が、本日発表の需給報告で単収にどのように響くかがポイントになります。昨年5月10日の需給報告では、単収174Bu(前年176.6Bu)のスタートでした。その後、天候にほとんど問題なく、9月時点の単収は181.3Buまで上昇しました。
本日は、この単収に注目したいと思います。単収180Buは良すぎますが、ここ数年見ますと175Bu平均であるため、作付け遅れを評価するのならば、昨年同様173~175Buあたりがスタートになると思われます。ただし、今年度は前年に比べ、作付面積が369万2000エーカー増加したことから、仮に単収174Buならば、生産高が前年比5億9000万Bu増加することが予想されます。
そのような数字が出た場合、ファンドは買うでしょうか、売りでしょうか?ですね。買うことはないでしょう。仮に天候が悪化したとしましても、既に前年よりも生産高及び期末在庫が増加する可能性が高いため、一般投資家が期待する天候相場は、現時点では考えられません。
お客様に対して、天候相場を期待して買いたいと言われましたが、買うのならば6月後半から7月が良いと思います、とお応えしました。今回の需給報告で、弱い内容が出て、その内容を価格が売り叩いた場合は、天候プレミアムが加算しやすくなります。そうなりますと、買いの伸びしろも考えられます。ただし、5月中は天候等で買われたところは、売り場探しで臨むのが良いと、私は考えます。
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