東京白金は、NY市場のファンドの動向に注視。

ny白金

やはり、NY白金はファンドの新規売りで相場が崩れたようです。4月27日のコメントで、NY市場でファンドが売っているため、上値が重くなると指摘しました。買い方針の中で、大きく崩れないとの見方から、買い玉維持をお伝えしました。しかし、ずいぶんファンドは売り叩いたようです。先週末のCFTC建玉明細を見ますと、ネットロングが4月25日の27238枚から、5月2日の17541枚に大幅縮小となりました。これだけを見ますと、買い玉の手仕舞いなのか、それとも売り玉の増加なのか分かりませんが、売りポジションだけをピックアップしますと、16157枚(4月25日)から27237枚(5月2日)に増加しました。因みに、買いポジションを見ますと、43395枚から44778枚と微増でした。

上記のチャートは、NY白金日足チャートになります。4月25日は右から9番目になりますが、その次の日から約11000枚売りが増えたことを考えますと、955ドル近辺から売り叩いたことになります。恐らく、5月3日~5日までに取組が4000枚ほど増えていたことから、安値まで売り叩いたと考えております。本日、NY白金時間外の反発は、売り方ファンドのショートカバーでしょう。

ここで重要なのは、今回のNY白金の下げが、買い方ファンドの手仕舞い売りによるものなのか、売り玉の増加によるものなのかです。今回の相場が、更なる下落を誘うのか、それとも下げ止まるのがの重要な見方となります。何が重要と言いますと、一般的には時間軸の相違と考えております。

 仮に前者の買い方の手仕舞いでNY白金が900ドルを下回ったのならば、投げ一巡後にはファンドの新規売りが意識されます。つまり、買い方の手じまい売り→ファンドの新規売りという構図になります。ただし、既にファンドが売り叩いているならば、更に弱気する材料がない限りは、売り玉を増加させるには限界があるという事になります。つまり、ファンドの新規売り→ファンドの売り玉の買戻しといった構図になります。どちらが早く上がれるかですが、それは後者も法になりますね。

 私も、ここまでファンドが弱気したのかといったところですが、2008年のリーマンショックで2300ドルから750ドルまで急落した時でも、ファンドのネットロングは約7000枚であり、総取組は1万5000枚であることから、今現在と比較しましてもネットロング17500枚(5月5日推定15000枚)、取組は72000枚、つまり、むしろ市場は弱気しすぎていると考えております。よって、目先的には戻れば売り叩かれやすいため、高値は様子見としますが、NY金が売られて、白金市場にも影響した来た場合は、徹底的に買っていきたいと思います。今回は、東京市場の一般投資家のポジションは無視し、NY白金のファンドの動向を注視するのが良いでしょう。

※会員募集中です。2週間無料になりますので、お気軽にご参加ください。

当サイトは、商品先物取引に関して、私共の個人的な相場観を書いております。数字や予測値も個人的な見解です。本ブログの内容は、私共が信頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成しておりますが、その正確性・安全性を保護するものではありません。売買は必ず、ご自身の判断で行ってください。

その他の貴金属銘柄記事