昨日に続いて、東京金のコメント

 昨日、NY金のコメントをお伝えし、良い戻しを入れたとお伝えしましたが、日本時間朝方発表されましたFOMC声明文でバランスシートの縮小時期に対し、比較的早期に縮小を開始すると文言を変更したことや、物価の伸び率が低下していることなどから、市場は9月のバランスシート縮小、利上げに踏み切るのは困難と考え、ドル安・NY金高となったことから、東京金は4500円に迫る動きとなっております。

 私は、この戻しを売るつもりはありません。未だ売りは維持のままですが、このような高値を売り向かうことはできません。21日にNY市場におけるファンドの売りポジションは幾分解消され、昨日もその売りポジションの買戻しにより上昇したようにも思えますが、NY金時間外取引では1260ドルをキープしていることを考えましても、恐らく新規買いも出ているように思えます。

 ただし、今回はドル安でNY金が買われただけに思えます。このままドル安になって、NY金が1300ドルを超えていくのでしょうか。バランスシート時期が遅れるからハト派と市場が受け止めておりますが、来年には保有証券の償還が急増することから、バランスシートの縮小は自然に起こり得る現象。2015年や2016年は、利上げ・引き締めに動くとアナウンスし、結局動かずに年末一回だけの利上げに踏み切り、その前から利上げを織り込んでいたせいもあったため、その後は一気に上昇した経緯がありました。今年に限っては、テンポよく利上げをし、利上げに市場を慣れさせている感もありますが、市場は利上げを織り込んでいるというよりは、もう年内バランスシート縮小・利上げは難しいのではといったハト派的に見方を示していることから、利上げをした場合はむしろ急落する可能性もあります。

 まだまだ先のことのように思われますが、その前にも強材料をNY金市場が織り込みに動きますと、多少の弱材料に反応しやすくなるため、もうしばらく日柄を確認しながら動いていこうと思います。

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