大証白金は、5月17日のジョンソンマッセイ社マーケットレポートにより、一気に市場が弱気に傾き、2日間で178円下落しました。正直、マーケットレポートを完全に相場が織り込んだかは分かりませんが、欧州のコロナワクチン接種進展が、白金の下値サポートになるか否か確認したいところです。
本日はファンダメンタルズ(需給)というよりは、内部要因で私なりに相場分析をしてみたいと思います。相場の基本は、ファンダメンタルズ=需給です。ただし、相場の変動はテクニカルや内部要因が左右しております。今回の下落は、どのように内部要因が変化したのが、チャートと取組み&出来高を用いて考えていきたいと思います。
まず、こちらのチャートをご覧ください。大証白金日足と取組み&出来高を組み合わせたものになります。取組みは5月20日、出来高は5月21日時点まで更新となっております。実際、14日時点の大証白金におけるポジションは、海外投資家が2065枚売り越し、個人投資家は3245枚買い越しでした。ただし、相場が下落したのは今週です。そのため、あくまでも私の想像でコメントいたします。
このチャートを見ますと、取組が増加しております。しかも、昨日は出来高が16540枚と最近では大商いでした。当然、買い方の手仕舞い売りや、新規売り、両建ての売り、新規買いが交錯したと思いますが、、、。
ただし、取組が増加していることを考えると、買い方の手仕舞い売りより、両建ての売りが入ったのではと考えております。では、どの値位置で売りが入ったのか分析したいと思います。ちなみに、海外投資家の新規売りも出ていると思います。
こちらのチャートは、大証白金60分足と出来高を組み合わせたものになります。こちらを見ますと4250円以下で、相当出来高ができました。おそらく、この値位置より下で売りが入ったように思います。そう考えますと、4250円以上にならないと、売り方の買戻しが炸裂することはないとの結論になります。(ボラティリティが激しいので、買戻しも当然入っております。)
続いてのチャートは、NY白金日足と取組み&出来高を組み合わせたものです。こちらを見ましても、ここ最近の下落で、取組が増加しています。これは、ファンドの買いではなく、新規売りによるものと考えております。つまり、先週火曜日時点のNY白金におけるファンドポジションは27267枚買い越しでしたが、今週この買い越し枚数が縮小していると思います。このことは、来週末でなければはっきりしませんが。
ということは、個人投資家の投げ売り、両建ての売り、ファンドの売り増しが中心となって、今回の下落につながったと考えております。まだ、投げ売りや売り増しが出てくるかは分かりません。ただし、先ほども述べたように、4250円を確実に上抜けてくるようならば、ファンド売りの買戻しも入りやすくなりますので、ここは少し肩の力を抜いて、相場動向を確認していきたいと思います。
※日経225や大証金のコメントも掲載しようと思ったのですが、長文になったため、またの機会とします。
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