内外の白金は、〇〇転換。18:03

 昨日のNY市場は、大きく分けて2つの材料に反応しました。まず一つは、EU首脳がロシア産原油一部禁輸で合意したことにより、インフレ懸念再燃。もう一つは、30日のウォラーFRB理事が講演の中で、インフレ率が目標の2%に近づくまで0.5%の大幅利上げ検討を続けると発言、そのことから米長期利回りが反発し、ドル高となりました。

それに加え、市場が意識している材料は、ラガルドECB総裁のブログ内容です。その内容は、拡大資産購入プログラムの早期終了7月中に利上げ7~9月期中のマイナス金利脱却、の3つです。このことが意識され、ユーロ高となっております。つまり、ドル高、ユーロ高、円安といった状況です。

【大証金】

 市場は9月の利上げは見送られると予想していましたが、ウォラーFRB理事の発言により、9月も利上げする可能性があると考えドル高に振れた分、NY金の上値が重くなりました。今回円安に振れたことで、上下の振幅はあるものの、当面円高懸念は後退したように思います。そのため、大証金は力強さはないものの、底堅く推移すると予想します。以前から述べていますが、NY市場の取組みが減少し続けているため、NY金の上昇は今のところ見込めません。しかし、ドル高が落ち着くと、NY金の反発が予想できるため、大証金はその分買われる可能性があります。よって、狭いレンジを一段引き上げて、押し目は買い拾ってみるのも良いでしょう。

【大証白金】

 大証白金は、本日夜間取引で買い転換しました。NY市場も買い転換したため、〇〇〇〇円~〇〇〇〇円に押したところは、買い拾っていきたいと思います。まだ、買い増しはしていません。

 本日は、以前から述べている3つのことをお伝えします。

①世界のプラチナ価格・・・LBMA価格は977ドル、プラチナスポットCFⅮ価格は975.5ドル、NYプラチナ価格は970.5ドル、大証白金先物換算値は949ドルになります。この価格は、17時20分時点になります。つまり、大証白金先物は、プラチナスポットに比べ、未だ20ドル以上割安ということになります。

https://first-traders.com/metal/8580/

5月10日にも同じようにコメントしていますので、上記のURLからご確認ください。

②ナイメックス指定在庫の推移・・・3月30日時点の在庫は42万9814オンス(12.18トン)が、5月27日には32万9123オンス(9.33トン)まで減少しております。恐らく、NYプラチナが大幅割安となったため、資金が他市場に向かったように思います。若しくは、中国の爆買いに対応するため、3トン近く出庫したのかもしれません。正確なところは分かりませんが。

③上海ロックダウン解除・・・上海市がロックダウン解除したことから、今までNY市場の反発は、大口投機家の買戻しによるものでしたが、新規買いも入りやすくなると予想します。買戻しと新規買いの違いは、買戻しの場合単発で終わるケースが多い一方で、新規買いの場合はトレンドが継続している限り続きます。

 こちらのチャートは、大証白金日足になります。3月10日から4月20日の始値を結ぶと、未だダウントレンドを形成していることが理解できます。ちなみに本日の水準は、4020円になります。1日約5円ずつ下がります。このトレンドを上抜けると、相場は次のステージに向かうことになるでしょう。

 最後に、一つ注意する点は、当然FRBの金融引き締めによる景気後退もありますが、それ以外で中国実需の存在です。ここ数日間実需の買いが乏しく、はっきりしたことは言えませんが、恐らく投機目的の買いも入っていたように思います。だいぶ買い過ぎたのかもしれません。そのように考えると、反発したところでは実需の利食いも出やすくなります。そこだけ注意しておきましょう。一息つくのも相場です。ただし、安値の買いは利食いません。

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